第33章 episode0
また一緒に暮らし始めたクロは欲目無しに見ても、しっかりしている事が分かる。
学業、バイト、家事をちゃんとこなしているのだ。
私なんか、仕事で忙しいと分担されている家事は疎かになるし、料理は壊滅的に駄目だから私がご飯担当の日は絶対に外食する。
人間的な意味で、最初からクロの方が何倍も大人だったと知った。
これじゃ、年上のプライドなんか砕かれて当然だと思う。
もっと早く、この思考に到って納得していたら別れずに済んだかもしれない。
そう考えてしまった時、家族になった筈のクロが急激に男性に戻ってしまった。
だからといって、復縁は考えられない。
だって、クロはすでに次に進んで、新しい彼女がいるの、知っているから。
絶対に、この感情だけは表に出してはいけない。
家の中が気まずくなるのだけは避けたくて、平然として過ごしていた。