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第3章 歓迎会


「…月島、人には話したくない事もあるよ。」

話を変えると言うよりは止めたのは赤葦さんで、予想外の出来事に驚いた。

「それより、俺も質問。…この料理の味付け、食べた事がある気がするんだけど。」
「あ、それ俺も思った。部活の後に食べたような、学校近くの定食屋の味だったか?」
「そうじゃないです。これ、木葉さんの彼女の差し入れと同じ味です。」

赤葦さんの質問に木兎さんが被せた。
勘が良い人は怖いな。

そのまま二人で会話を始めそうな感じではあったが、否定したい事がある。

「彼女じゃありませんけど。木葉さんに差し入れ弁当を渡したのは私ですよ。」

私が発した言葉によって一同、固まってしまった。

「…え?あの、木葉に彼女とか。マジで?」
「趣味わるーい。」

長い間の後に笑いながら口々に言ったのは黒尾さんと月島さんだ。

二人も木葉さんを知っているらしい。
練習試合とかで会った事でもあるんだろうか。

「そうですか?悪い人ではないですよ。」

昔であっても好きだった人を悪く言われて良く思える訳はない。
精一杯の悪意が籠った笑顔を作って言った。

「そうだぞ!木葉はイイ奴なんだ!」
「まぁ、確かに調子にノると面倒な人でしたけど、木兎さんよりマシでしたしね。」
「赤葦ヒドい!」

話が逸れたようで、それよりも何か質問されたりする事はなく、雑談する時間が始まった。
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