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第24章 ただいまの後は…


布団に手を当て、何かを握るような仕草をすると、満面の笑みでこちらに向かってくる月島くん。

「…はい。」
「何だ?」

何かを掴んだ手をリエーフに差し出していた。
訳も分からずリエーフは素直に手を出し、その上に動かないセミが乗せられる。
それを見た木葉さんが、驚くぐらいの勢いで逃げた。

私も逃げようと思ったけど、生きていないようだったから、その場に残れた。

コレがこの至近距離で暴れたら、完全にキャラクター崩壊して泣き喚く自信がある。

「…なんだ。死骸じゃん。」

同じくセミが苦手だと言っていたリエーフは意外にも騒がなかった。
手の上に乗ったものを見て、やけにあっさりとした反応。

「動くのは羽とかで指切ったりするから嫌だけど、死んでるなら平気。木葉さーん!コイツ死んでます。暴れませんよー!」
「それでも無理だって!マジで苦手なんだよ、虫だけは!」

大丈夫だと指先で摘んで示し、逃げた人を呼び戻そうとしている。
階段からこちらを覗いているその人は完全拒否を示していた。
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