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第23章 仲直り


‐黒尾side‐

何コイツ、ココまで思い詰めてんだ?
それとも、そんな言葉でりらの気を引く気か?
警戒心を強めて、動こうとしたりらの腕を掴んで制止する。
ネガティブ発言で、構って貰おうなんて野郎の傍にはいかせねぇ。

「俺さぁ、お前の味方するっつったのに木兎達みてぇに守ってやれねぇし…。」

自己嫌悪してるのか。
あのレベルの空気読めない人になられたらりらも困るだろ。
ガキみてぇな構って行動じゃないと分かれば、警戒心も薄れる。
だが、手は離さない。
りらを幸せにするって胸張って言うようなヤツじゃなきゃ、渡さねぇよ?

「黒尾とか、木兎に抱き締められてる熊野見てるの辛いし…。」

木葉の言葉は続いてる。
完全に泣いていて、声はぐずぐずだ。
カッコ悪ィとか、少しは思えよ。

「長期戦は覚悟して友達から頑張ってもライバル多いし、勝てる気しねーよ…。」

敗北宣言すんな!
お前が普通にコクったらオッケーだから!
今んトコ、勝者になれんの、お前だけだから!

醜態を見せ続ける木葉が、りらに幻滅されやしないかと、逆に心配にすらなった。
りらの顔を確認するように横を見る。

あれ、幻滅とかはしてねぇだろうが…怒ってね?

俺等にとっては一番分かりやすい表情。
作り笑顔のりらが、何故かセンパイを眺めていた。
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