• テキストサイズ

【HQ】sharing.

第23章 仲直り


両隣の2人は私のアルコールを大量摂取する癖を知っているから、気にした様子はない。

「りらちゃん、たまに豪快だよな。」
「溢すなよ。」
「ねぇ、なんでお前ら普通の事みたいに扱ってんの?」

黒尾さんなんか溢した時の対策にお絞りを私の顎に当てている。
木葉さんだけが驚きで突っ込んでいるけど、そっちが普通じゃなく見える。

ピッチャーの端に口を付けて喉に流し込む。
久々に飲むからなのか、少し食道が焼けるような感覚がした。
3分の1程度を飲んだ所で、ピッチャーが大きい所為で口の端から液体が漏れたので、唇を離す。

ピッチャーから当たり前のように酒を飲み、黒尾さんの手からお絞りを受け取って口元を拭く私を見ていた木葉さんは完全にドン引きしていた。

「りらちゃん、ハンパなく酒強いぞ。付き合いきれねーだろ?その点、俺はー…。」
「…木兎さんも付き合いきれてませんよ。いつも先に潰れるじゃないですか。」
「うぐっ!」

ライバルに対する威嚇だろう事を言い始めた木兎さんを制止する。

「…木兎、自爆したな。俺、どっちかってーと酒には弱い方だけど熊野が飲むコなら潰れない程度に付き合うぞ。木兎と違ってセーブ出来るし。」

気を取り直したように言い返した木葉さんの台詞で修羅場になる予感がした。
/ 577ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp