第22章 家出
‐赤葦side‐
りらが見付かったと連絡が来て、心底安心した。
ちゃんと、話が出来る機会が作れる。
許して貰えるなら、他には何もいらない。
ただの同居人でも、傍に居られるだけでいい。
逸る気持ちを抑えて指定された居酒屋に入る。
案内された席。
彼女の隣には、やっぱりあの人がいた。
手分けして捜して、その中で木葉さんがいる組に捕まる。
もう、2人は運命で繋がっているとしか思えない。
自分の中で、諦めようとした気持ち。
それは、簡単に揺らいだ。
木兎さんと灰羽。
この2人のお陰で。
邪魔なら、退かせば良い。
排除してしまえば良い。
それを、物理的ながらやっている。
今は、それに加わる気もないけど。
その、やり方は見習わせて貰いましょうか。
邪魔な、過去の男には退場して頂きますよ、木葉さん。
俺達の関係に、貴方は‘必要ない’んだ。