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第22章 家出


‐木兎side‐

黒尾と取っ組み合いのケンカになっている内に、赤葦が俺のスマホで電話してた。
黒尾も気付いたみたいで、お互いに一時キューセンってやつで、話を聞いてた。

木葉のトコにも、いなかったか。
じゃあ、ドコにいんだよりらちゃん。

「明日…と、言うか今日ですね。木葉さん、来るそうです。まぁ、番号知っているのはあの人だけですし、役には立つかと。」

電話を終えた赤葦からスマホが返ってくる。
その話を聞いて、黒尾が頭を掻いてた。

「あー…。こっちは役に立たないだろうが、一応連絡すっか。」

何かを思い出したようにスマホをいじってる。

「夜中に悪ィな。…リエーフ。」

聞こえてきた名前。
サスガに俺だって覚えてるぞ!
灰羽だ。
でも、なんでだ?

赤葦と木葉の会話みてぇに、りらちゃんと連絡付くか聞いて、それから家出のコトを話してた。

「コイツも、明日来るってよ。」

話し終わった黒尾がこっちを向いた。

「なんで、灰羽が?」

俺のギモンはツッキーの口から出る。
なんだ?エスパーか?

「リエーフ、モデルやってんだと。センパイんトコの式場で模擬挙式やった時に、な。りらがナンパされてたから、番号くらい知ってると思ってよ。」
「あぁ、そんな事を言ってましたね。」

納得してんのは赤葦だけだった。

俺達が今から出来る事なんて、もうねぇし。
明日、つか今日の朝にはりらちゃんと連絡取れるかも知れない奴等が来る。

今はカイサンってコトになった。
皆、部屋に戻る…と、思ったけど。

「俺、少し散歩してきます。寝付けないと思うので。」

赤葦だけは、こんな時間から外に出ていった。
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