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第22章 家出


徒歩でも、1時間程の遠くない場所に実家はある。
夜中だし、一人歩きは危ないかとも思ったけど、タクシーなんかを使うのは金銭的な問題で有り得ない。

帰る前に起きているか確認を取ろうと、先程まで家にいた妹に歩きながら電話をした。

すぐに電話に出た妹に事情を話すと、あっけなく却下される。
自分が実家に顔を出せ、と言ったクセに。
皆と喧嘩したから我慢して従うなんてダメだ、なんて。
さっきまで、強引に翌日の送りを頼んできたのに何ソレ。

しかも、そもそもの原因はアンタなんだけどね。
私が嫌がると分かって、妹の頼みをきいたショックが一番大きいんだから。

わざわざ喧嘩を売る気もなくて、電話を切った。

私は私なりに考えて行動したけど、それは全て裏目に出てしまって。
実家に行く事も出来ず、こんな夜中に外に出た言い訳も思い浮かばず。

財布を持ってきた事だけを幸いとして、そのまま家出した。
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