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第18章 オトモダチ、から


約束当日がやってきた。
朝はいつも通り、皆の食事を作って、食べている最中に今日は予定がある事を告げた。

「…と、いう訳で。夕食は各自でお願いします。帰れたら作りますけど、保証は出来ません。」
「お断りしなさい。」
「黒尾さん、父親ですか。ドタキャンはしたくないので、却下で。」
「じゃあ、夕飯までには帰れ。」
「バイトで戻りが深夜の貴方が帰る前には帰ってきてます。」
「…俺じゃなくて、ほら、木兎とか。お前の飯がねぇとウルセェだろ。」
「俺も今日は飲み会だから帰り遅いぞ。」
「黒尾さん真剣スギ。りらが木葉さんの所に行くの、そんなに心配ですかぁ?」
「自分だってデートで朝帰りになる時もあるのに、りらには駄目って言えるんですか。」

何故か黒尾さん一人が大反対して、他の三人がフォローしてくれた。
分が悪いのを分かったのか折れてくれたけど、不機嫌な状態で食事を済ませ、黙って出掛けて行く。

「じゃ、私もそろそろ出ます。洗い物、シンクに置いて頂ければ帰ってからやりますので。」
「それくらい、やっておくから大丈夫だよ。気を付けていってらっしゃい。」
「朝帰りはすんなよ。」
「襲わな…、襲われないようにね。」
「赤葦さん、有難うございます。いってきます。」

先に出た黒尾さんと自分の分だけ片付けを済ませて、一声掛けた。
優しい気遣いをしてくれる一名と茶化してくる二名。
赤葦さんにだけ挨拶を返して家から出た。
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