第17章 小旅行
「何するの。」
「りらが自然に笑ってるなーって。」
指の主はきとりちゃんで、こちらも嬉しそうにしている。
「まぁ、嬉しいし。かと言って、私がヨゴレって事実は変わらないんだけど。」
「また、そんな事ばっか言う。…あ、そうだ!」
恥ずかしくて可愛くない事を言うのは癖で、不満そうな顔で返された。
何かを思い付いたように両手をパンっと音を立てて合わせている。
その音に反応して、皆の視線が集まった。
まともな事を考えている気はしない。
「りら、一緒にお風呂入ろう!私が身体中キレイに洗ってあげる!」
何だ、そのエロ親父みたいな発想は。
「嫌だ。」
「何で?女同士なんだから良いじゃない。…それとも、また皆でりらとのお風呂権を賭けてもいいの?
それとも、りらが選ぶ?誰に身体を洗って欲しいのかな?」
それは流石に駄目だろ。
背中流すくらいは良いけど、身体を洗わせるとか何考えてんの。
すぐに断ったけど、酔っ払いを止める事は出来なかった。