第16章 一緒に寝よう
‐月島side‐
相変わらず、りらは無防備だと思う。
警戒心も薄いから、そんな格好で人前にいられるんだよね。
寝転がった彼女の着ているシャツの裾が少し上がっている。
太もも、かなり際どい所まで見えてるのに、ちゃんと布団を被らないから皆の視線が集まってるよ。
「僕も明日早いんで、寝ますね。」
呆れながら近付いて、りらの横に寝転がる。
僕がいなくなったら、何されるか分かったモンじゃないデショ?
あの、肉食動物共は君を狙ってるんだから。
掛け布団を引き寄せて、彼女の足を隠す。
「…下、見えてる。」
「履いてるよ。」
「りらに羞恥心ってものはないの?」
「こっち関係は、あんまりないかも。」
忠告してやっても、鈍感だから意味が分かっていない。
呆れて息が漏れる。
「ツッキー、勝手に隣に寝ない!明日早いなら部屋で寝て。」
そのまま、本当に眠ってしまおうとした所で掛けられる声。
りらを僕が護ってあげようとしてんの、理解してくれないかな。
恩着せがましい言い方はいくらでも出来るけど、口に出したら五月蝿いんだろうね。
「何処で寝ようが、僕の勝手デショ。」
「それはそうだけど、ソコはダメ。」
その人と会話していると、掛け布団が捲られる気配。
自分とは反対側に赤葦さんが、しかも何故か上半身裸で入り込んできた。