第13章 月島さんとデート
実は、苺とかのベリー系が苦手である。
柑橘類も同じく苦手。
独特の酸味が受け付けないのだ。
チョコレートも、それほど好きではない。
こういう所は、オーソドックスなショートケーキだとかチョコレートケーキ、女性人気の高いベリー系のフルーツを使った物が多くて。
好きな物を探す方が難しい。
それでも、何も取らずに戻るのは勿体無いと思ってしまう貧乏性。
結局、同じものを2つ取るだけで済ませて席に戻った。
テーブルの上、向かい側の月島さんの皿は空になっている。
「おかわり、行ってきたらどうです?」
「…幾ら甘いものが好きでも底無しじゃないんで。」
席に座りながら次を促したけど、首を振られてしまった。
その為、無言で見られながらケーキを食べる羽目になる。
そんなにじっと見ないで下さい。
早く帰りたいのは分かってますから。
変な緊張感があって、ケーキの味なんかしない。
早めに終わらせて帰ろうと急いで口に運んでいた。