第9章 再会
木葉さんの姿が見えなくなると、木兎さん以外は合わせたかのように揃って溜め息を吐いた。
「木兎さん、木葉さんの職場だって知って連れてきたんですね。」
「おう!りらちゃん、元気出た?」
「さっきの反応見て大丈夫だと思えるなんて、脳ミソまで筋肉の人の事は理解出来マセン。」
周りは当たり前のようにさっきの話をしていて、別に加わるつもりにもならず聞いていた。
その内、頼んでいた飲み物や食べ物が運ばれ、本格的に飲み会がスタートする。
そうなってしまうと、酔っ払い達の話はどんどんと移り変わって最終的にはよく見てる混沌とした状態になった。
木兎さんと黒尾さんは悪ノリして一気飲みとか始めて。
赤葦さんはそれを止めてる。
月島さんは巻き込まれないようにそっぽ向いてた。
いや、流石にそれは止めるけど。
未成年酔い潰した、なんて店に迷惑掛かるから。
デカイ図体で、最年少なんだよね、この人。
呆れて皆を眺めていると、襖が開いた。
飲み会も終盤に差し掛かっていて、注文した品物も全て揃っているし、店員さんが来る筈はない。
振り返って見ると、私服に着替えた木葉さんが立っていた。