第9章 再会
空港から戻る最中に涙は止まっていたけど、明らかに腫れた目で帰った私を皆は心配してくれた。
今日の食事は作らなくていい、外食しよう、と誘われて昼は久々にファミレスに行った。
晩ごはんの時には腫れもなくなっていて。
動かないと気も晴れないし、外食を続けると財布に痛手だし。
作ると言ったけど木兎さんに止められた。
「もう夜の店、予約しちった。だから、な?」
そんな事を言われたら断れる訳もなく、食事の準備がなくなって暇になった私はリビングで寛いでいた。
「そういえば、予約ってどこの店ですか?」
「りらちゃんが多分、元気になるトコだ。」
気になった事を木兎さんに聞いても明確な返事はない。
ただ、笑った顔に引っ掛かりを感じた。
この人の笑顔に裏があった事なんかないのに、嫌な予感がする。
嫌な予感程、当たるものだと知っている私は外食が急激に怖くなった。