【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第9章 嫉妬??
ジャーファルside
今、軽く嘘をつきました。
「シンが探してる」というのは少々嘘です。
タンス類の荷物が届いたのは本当ですけど・・・。
~回想~
「シン、どうやら宅配が来たようですが。」
「・・・俺は何も頼んでないし、っていうか中身なんだ??」
「えーと、タンスとか鏡とかですね。」
「ああ、セリシアのか。頼んだから来るかもって言ってたし。」
「ああ、そうなんですか。・・・知らせましょうか?」
「んー?別にイイだろ。」
「あ、そうですか・・・。」
~終わり~
こんなしょうもない話をしたのは数十分前。
じゃあなぜ今セリシアさんに話しかけたか、ですけど・・・。
「あ、タンス類は部屋に置かせていただきました。模様替えしたいのであれば、手伝いますが。」
「あ、ほんとですか。んー。場所見て考えます。」
単純に、「なんか話しかけたくなった」ということだ。
・・・何でそんなこと思ったのかはわからなかったが。
「・・・。」
「・・・あの、どうかしました??」
つい、じーっとセリシアさんの顔を見てしまった。
「あ、すいません。」
走り終わって爽快な笑顔の彼女はすがすがしくて。
なんとなくほっとする笑顔が気持ちいい。
それでつい顔を思いっきり見てしまった・・・。
いったいどうしたんだろうか。
シャルルカンと戦ってた時に見せた笑顔と同じはずなのに、もやもやしない。
なんで、さっきはもやもやしたんだ・・??