【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第9章 嫉妬??
セリシアside
「遅れてすいません!」
着替えは急いだけど、それでもみんなよりは遅れた。
「いや、いいよ。・・・また、帽子はかぶったのか。」
今回着てきたのは、例のセンスのない帽子に似合う服。
キャスケットの茶色いあの帽子は、もっとかわいいのがあるんじゃないかってほどセンスがなかったけど。
ゆったりとした上の服と、短パン。
全部同色だから、ペンダントが目立つ。
ブーツも脱いでミュール。
似合うのなんてあるわけないと思ってたのに、あったんだよね。
あの時は3人で一緒に驚いたわ。
「えー、なんすか。セリシア・・・さん?帽子取ったんですか?」
「まあ、少しだけ。」
「今取ってくださいよー。」
「またいつか取りますよ。あ、それと呼び捨てで構いませんので。」
あんまり取りたくないんだよね。
兄がくれたってのもあるけど、理由はもう一つあるし。
「ああ、そうだセリシア。明日からは武術に励む気はあるか??」
「もちろんです!!!」
ようやくれんしゅうできるんだ。
「では、シャルルカンについてみなさい。頼んだぞ、シャルルカン。」
「はっ。よろしくな、セリシア。」
「はい!」