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【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第8章 慣れよう。


ジャーファルside

「んー、シンドバットさんたち遅いな。こないのかな?」

何気なく発せられる一言。
さっきまでの赤面は元に戻っていて、照れてる感じはない。
そんな一言は、なんか気を落とさせる。

・・・私だけじゃ不服なんだろうか・・・・。

・・・え??
今、何を考えて・・・。
とそこに、勢いよくドアは開いた。

「やあ、すまないな!話が長引いて!」

シンの不自然すぎる言い方に続いて、ピスティとヤムライハも入ってきた。

「おお、似合ってるじゃないか。セリシア、金髪だったんだな。二つ結びも似合うじゃないか。」

「王様、こういう二つ結びのこと、ツインテールっていうんですよ。」

「ほー。金髪ツインテールに黒は似合うな。」

さりげなく言うシン。
どうやったらそんなにすらすら言えるのか…。

「そのネックレスは、この前絡んだやつか??」

「はい。ヤムお・・ヤムライハさんが直してくれました!」

「よかったな。・・・そのブーツは熱くないのか??」

「これ、結構通気性いいやつなんです。どうしても熱い時は、ミュールとかありますし。」

「そうか。」

ミュールという言葉には、シンもはてなマークが浮かんでいる。
だが、本当によくこうもサラサラ言えるものだ。

「さすがシンドバットさん!洋服とかについてちゃんと言えるんですね。どこかの誰かさんと違って。」

・・・私のことか??

「そうですね。しかし、そんなにすらすらいえるのは、現地妻を増やしかけているからでしょうか??」

「・・・ジャーファルくん、それは言わなくてもいいんじゃないか??」

「・・・現地妻??」

すこしきつい言い方になっただろうか。

「・・・ちょっときつく言いすぎましたかね。」

「セリシア、現地妻っていうのは、王が行く先々で女の人を誘ってしまうことなんだよ。それもね、酔った時にやるの。」

「・・・酒癖悪いんですねー。」

「・・・気にしないでくれよ。」

すこし募ったイライラは、なんとか抑えることができた。
いったいなんでイライラしたんだろう…。
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