【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第8章 慣れよう。
ジャーファルside
「あ・・・。」
そこにいた彼女は、いつもとかなり違った。
「どうです??」
赤面しながらも笑って答えるセリシアさんは、ワンピースの裾をすこしもって見せびらかしていた。
黒いワンピースの丈はひざ上くらいの長さ。
ウエストあたりのピンクの部分は引き締まって・・・って!!
何考えてるんだ、私は・・・。
「え、ええと・・・。」
一言でいうなら、すごい似合ってる。
帽子に入れていたのか、今まで見ていない髪の色にあってる。
ただ、一つだけ思うことはある。
「・・・似合いませんか??」
「そんなことありません!!」
「へっ・・・。」
しまった、つい大きな声で・・・。
「似合ってます、ただ・・・。」
「ただ??」
「可愛いんです。」
「え・・・。」
「あ。」
言ってしまった・・・。
は、恥ずかしすぎる!!
「あ、ええと、その・・!!」
だが事実だし、弁解しようはないし・・・。
「えっと、おせじでもありがとうございます・・!!」
「いや、おせじではないです。・・・ただ、やっぱり・・・。」
「・・・やっぱり??」
こんなこと、言っていいのだろうか?
「思ったこと、言ってください!!」
うーん・・・。
セリシアさんを見てると、言わないと、と思えてくる・・・。
しょうがない、言おう・・・。