【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第8章 慣れよう。
シンドバットside
セリシアの態度は、俺の言葉を遮って話す態度だった。
確か以前ジャーファルが熱を出した時、病み上がりなのに、俺の言葉を遮って仕事しようとしてたっけか。
「ジャーファルに似たか…???」
もともとこういう性格だったのか?
どっちにしても、これから先、ジャーファルが二人になった気分になりそうだ…。
「で、王よ。私はいったい何をすればいいのでしょうか??」
「じゃ、命令だ。何もするな。「無理です。」」
即答された。
「・・・。」
俺、今きっと苦笑いしているだろう。
「んー、そうだな・・・。」
やはり、すぐに武術の方か??
だが、病み上がりは体に悪いし・・・。
「あのー、入ってもいいですよね??」
ドアから入ってきたのは、ヤムライハとピスティだった。
「セリシア、元気になった??」
「あ、はい。もうばっちりです!!」
「セリシア、お見舞いきてあげられなくてごめんねー。昨日はぐっすり寝ちゃって。倒れたって、さっき聞いたよ。」
「いえ、いいんですよ。私もさっき起きましたし。」
「そっか。あ、そうだ。昨日の話だけどさ、いつがいい??」
昨日の話??
「ピスティ、何の話だ??」
「一緒に買い物に行こうって約束したのよ。」
それだ!!
「じゃあ、セリシア。今日は買い物行って来い。ヤムライハとピスティも。・・・何を買う気なんだ??」
「服ですよ。私もってないんで。・・・できれば、家具も買ってみたいですけど。」
「じゃ、買ってこい。金はある程度出してやるからよ。」
「ちょ、シン!?」
ジャーファルが呼ぶ。
・・・やっぱ、予算はつらいか??
しかし、そのあとは何も言ってこなかった。
やっぱ、こいつ…。
セリシアのこととなると、時々顔が赤くなっていたが。
好きなんだな。
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《あとがき》
ジャーファル本人は気づかないですけど、シンはやっぱ気づいてるんですねー。
多分ピスティも気づいてるな。
ヤムライハはピスティに教えられてそう。