【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第7章 ひと段落、したと思ったら。
ジャーファルside
セリシアさんは、落ちついたように、また眠りについた。
今度は安らかな寝息を立てている。
さて、シンに報告しなければならないのですね。
一度目覚めたと・・・。
・・・。
「・・・報告は、後にしましょうかね・・・。」
安らかに眠る彼女を見ていると、この場を離れる気がしないのです。
こんな気持ちになったのは初めてですね・・・。
「しかし、報告はなるべく早くするべき…。」
声に出しても、何も変わりません・・・。
そりゃ、そうですね。
「・・・」
彼女の顔を見てると、やっぱり無理です・・・。
後にさせてもらいましょう。
「セリシアさん・・・。」
そういえば、私はこの人のことを何にも知りませんね・・・。
知ってることは、名前と、性別・・・。
本当に、風呂での出来事は恥ずかしすぎますね・・・!!
なんとなく、彼女を顔だけでなく、体も見る。
この人は、いったい何歳なんだろう・・・。
あまり身長も大きくないですし。
ピスティより少し小さいくらいでしたかね・・・。
まあ、もともとピスティは小さいので何とも言えませんが。
・・・。
この人は、いったいいつから旅をしているんだ??
どう見ても、子供。
でも、強かった。
今度、聞いてみますか…。
・・・シンは知っているのでしょうか?
教えて、くれますかね・・・。