• テキストサイズ

【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第3章 出会い


宴の席に着くと、ジャーファルは一息ついた。
まだシンが手を出していなかったからだ。
・・・もしかしたら、まだ、の間違いになるかもしれないが。
現に相当酔っている。
サボり魔のシンにしては珍しく、昨日までは仕事をしかりしてくれていたのだ。
その10日ほど前からためた仕事を、昨日までで。
ためなきゃいいのに、と思うが、どうもそれは無理のようだ。

「ジャーファルさんもどうです?一杯。」

シャルルカンに誘われるが、丁寧に断る。

「ありがとうございます。でも、私は遠慮しておきます。」

お酒は弱いほうだし、なによりシンを運ばなければならない。
全員酔うのはまずいし、何か起こったら困るからだ。

「・・・あ。」

少し目を離したすきに、シンが消えた。

「くそっ。」

油断していた。
急いで探さねば。
酔ったシンはなにをしでかすか分かったもんじゃない。
もしも道端で寝ていつものように脱ぎだしたら、と思うだけで寒気がする。
まだそう遠くに入ってないだろう…。
早く見つけねば。
/ 511ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp