【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第30章 ハッピーエンド
セリシアside
「これで一見落着、だな。」
シンドバッドさんがそう言う。
ちょっとづつ、身体の重みにも慣れていく。
あいかわらず、疲れはあるけど・・・。
「ところで、セリシア。お前、立てるか?」
ジャーファルさんはすでに立ち上がっていたからか、シンドバッドさんは私に聞く。
でも、立てるかって・・・。
とりあえずベッドから出る。
いくらか素直に動いてくれる。
・・・でもこれで戦ったら、100%負けるだろうな。
「っとと・・・。ああ、うん。一応立てます。」
ちょっと揺れたけど、別に立てなくはない。
ああ、地面に足がついてるって、こんな感じだっけ。
なんか、なんでもない些細なことがなつかしく感じてしまう。
「よし、それならだ。今日は祝杯をあげよう!」
そう意気込むシンドバッドさん・・・。
・・・祝杯?
「わ!王サマいいこと言う!」
乗り気のピス姉。
「そうですね!戦勝の祝杯もまだですし、セリシアも無事帰ってきましたし。」
そういうヤム姉。
「おー!今日はぱ~っとやろうぜ!」
と飲む気満々の師匠。
「そうと決まれば知らせだ!今日は宴を開くぞ!」