【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第30章 ハッピーエンド
セリシアside
『た、だいまぁ・・・。』
ものすごい疲れた様子のシロナが出てくる。
うん、気配がある。
「お前も消えるから焦ったんだぞ。」
『ごめんごめん。けど我がいなかったら二人とも連れて帰れなかったんだから、大目に見てよ。』
「・・・ああ。迷惑かけたな。」
『・・・別に。いいよ。でもごめん、疲れた。多分しばらくは出てこない。』
「おう。ゆっくり休め。」
やっぱり、シロナは力をだいぶ使ったよね。
妖精だって無限の力じゃないはずだし。
ゆっくり休んでほしいな、せっかくだし。
「・・・ところでセリシア。体調はどうだ?」
「ん。体がちょっと重く感じる程度・・・かな。」
ホント、身体ってこんな重かったっけってぐらい重く感じてる。
でもそれはきっと、あの空間の身体は本当の身体じゃないから、何だろうね。
でもそれはイコールで現実にいるって実感の源になる。
たまにはいいかもね?
「ジャーファルは?」
「そうですね・・・。まあ、同じような感じです。」
「ほんと、迷惑をおかけしました。そして・・・ありがとうございます!」
デアルが頭を下げる。
つられて私も頭を下げた。