第29章 ３９

セリシアside


「・・・もういいや、もう・・・。」

二人の関係なんて知ったこっちゃない、という方向性で頑張ることにする。
気になるけど、いつか聞こう。

「―――ああ、そうそう。まだずれちゃった。いけないいけない。―――」

『ああ、そうだったね・・・。我の力を使えば、二人ぐらいなら送り届けれるはずだよ。』

シロナ、そんなすごい妖精だったんだ？
知らなかったな。

「―――…私が言うまでもないのだけれど、混乱しないように一応言ってあげるね。二人とも、ちょっと長居しすぎたわ、この空間に。特にセリシアはずっとね。まだジャーファルさんの方が短いかな。―――」

「ですが、私の方がセリシアさんよりもこっちに早く来てますが？」

「―――んーっとね。ジャーファルさんは一度帰ってるし、ほとんど寝てた状態なんだよ、ここでは。ここにいた時間の記憶なんてほぼないでしょう？―――」

「ああ、確かに・・・。」

「―――だから、セリシアの方が長いってわけ。・・・だから、精神がだいぶ疲れてると思う。それに、多分本当の体の感覚に以上につかれるかも。・・・だから、寝込むかもね。―――」

本当の感覚って、どーゆー？
・・・あ、思い出した。