【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第7章 ひと段落、したと思ったら。
セリシアside
部屋についた私とジャーファルさん。
「ありがとうございます。」
「いえいえ。まだ、この宮殿の内部をおぼえていらっしゃらないでしょう??」
「はい・・・。」
だって、ここにいた期間のほとんどは、寝てたから・・・。
「ああ、いいんですよ。明日、宮殿の内部を案内誰かにさせますので。」
明日、死ぬ気で覚えよう…。
「・・・本当は、私が案内しようかと思ったのですが。」
・・・え??
わざわざ、私の案内ごときを??
「シンが、逃げるので…。」
「・・・逃げる??」
「そうです。仕事サボってどこかに行ってるんですよ。」
ため息をつくジャーファルさん。
・・・あの王様、逃げるんだ。
「ああ、そうだ。シンが酔った時は気をつけてください。」
それはいったい、何を指すのだろう?
「では、この辺で・・・。」
別れようとするジャーファルさん。
私も部屋に入ろうと、ドアに手をかけてあける―――が。