• テキストサイズ

【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第29章 39


セリシアside


「あなたは母親を甘く見過ぎです。」

甘く、見すぎ?

「母親は、おなかを痛めて子供を産むんです。作りたくなかったらその・・・避妊とか・・・まぁその・・・ね。まあとにかく生まなきゃいいんです!」

え、なんか最後やけくそみたいだったよ?
避妊ってべつに普通のワードだと思うんだけどな?

「でも、あなたの母親はあなたを産んでいます。子供の大変さとかはデアルさんを産んでるんですから、知ってるはずでしょう。」

そりゃまあ、そうだろうけど・・・。

「愛する我が子を助けるのは、母親としては普通でしょう?・・・まあ、愛していなければわかりませんけども。でもそうじゃなくて。巫女の力を使うのは、本人の意志だけでしょう?わざわざ自分が死ににいくわけがない。誰かが勧められるわけもないですし。」

それは・・・。
わかんないじゃん。
案外、勝手な使命感にあおられたのかもしれないじゃん。

「・・・セリシアさんが自分の母親のことをそう言っては、あなたの母親は報われませんよ?あなたを助けたのは自分の意志のはずです。・・・とらえ方は、たくさんありますし、この考えがあってるかなんてわかりませんけど。・・・そんな言い方しては、母親がもっていた信念を曲げるのと同じことです。」

信念を曲げる・・・か・・・?

「自分がしたことを否定されるのは、嫌ですよ、きっと。」

・・・。
私だって、多分そうだ。
否定なんて、されたくないだろう・・・な。
/ 511ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp