【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第27章 異次空間
セリシアside
「―――あら?―――」
「え、何?」
「―――・・・セリシア。あなた、やっぱり恵まれてるわ。―――」
「え、なに、突然。」
急に首をかしげたから何かあったのかと不安に駆られる。
けどそういうわけじゃなかったらしい。
「―――セリシア、髪が少し短くなった。―――」
え?
それで髪を手に取る。
・・・あ、ほんとだ。
え、なんで?
「―――あなたの本当の体がある世界。あっちで、髪を誰かが切ったのよ。セリシア、やっぱり生き残れるわね。―――」
「え、ちょっと待って。何の話?よくわかんないよ?」
話の展開が急すぎるんじゃないかってぐらい意味が分からない。
「―――あなたの体は魔力切れを起こしてたのよ。それが、魔力の暴走のおかげで無くなったってだけよ。―――」
えーと、つまり誰かが向こうの体を助けてくれた・・・ってこと?
話をしたのって・・・ジャーファルさんだけだよね?
ああでも、デアルも知ってるか。
・・・なんにせよ、ありがたいな。