【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第27章 異次空間
セリシアside
この沈黙は、肯定ととらえるべきだよね。
「巫女の力を使わせたのって、私のせいでしょう?やっぱり、私のせいだよ。」
いいながら、また涙腺が壊れそうになる。
一度壊れそうになった涙腺は、二度目はたやすく壊れる。
「―――セリシア。あなたがそう私の死をとらえるのは、ちょっと悲しいかな。―――」
ようやく形の整ったその姿。
まるで生きてるように動いてる・・・けど、揺れるたびに少しだけルフがざわめく。
光の集合体って、ルフの集合体か。
「―――セリシア。物事には、複数の考え方や面があるのよ?―――」
しゃがんで、私の目線に合わせて言う。
ママというには若い見た目。
早くに子供を産み、早くに死んでしまったからなんだろう。
「―――私だって、それに関して負い目は感じてる。・・・例えば、そうね。セリシアのその身長とか。―――」
身長?
話が急に転がってはてなが思い浮かぶ。
「―――気づいてると思ってたけど、違った?私が死んだその日から、身長、1センチくらいしか伸びてないのよ?―――」
そういえば、そうだ。
そっか、その日からだったんだ。
「―――デアルは、気づいてるかもね?―――」
気づいてるのかなぁ?