【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第26章 手紙
ジャーファルside
仕事の通達、か。
そりゃそうですよね。
自分が死ぬ理由となった人に、いい言葉を渡せるわけがない。
・・・だけど。
「シン、もういいですか・・・?」
「ああ・・・そうだな。これで終わりだ。もう、解散していいぞ。」
その場を離れる。
行くのは仕事場。
セリシアさんとよく一緒にいれた場所だ。
仕事場から当然ではあるのだけど。
「あの言葉は・・・いったいなんだったのですか・・・?」
そう口に出せずにはいられなかった。
異次空間の話だ。
好きだといってくれたあの言葉は、何だったんだろう?
言葉のあやだったのでしょうか?
そうじゃなかったら嬉しいんだけどな、なんて考えてしまう。
「仕事に目を通せ、ですか・・・。」
もちろん言われたとおりに目は通しますが・・・。
どうして2度も書いたのでしょう。
1回じゃ何か不満だったのでしょうか?
それとも、何か大事なことがあったとか・・・?
仕事に・・・何かあるのでしょうか?
・・・いいや、考えるのはやめましょう。
仕事を見ていけばわかることですから。