【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第25章 バッドエンド?
ジャーファルside
ヤムライハ、大多数の魔導師、女官・・・。色々な人がセリシアさんと共に部屋を出る。
それはシンも同様だ。
部屋には、女官が数名いる程度になった。
セリシアさんがマスルールに運ばれて部屋を出る直前。
セリシアさんを見せまいとしたように見えたのだが、少しだけ見えた。
全身血だらけ。
異次空間では何も触れなかったが、世に言う巫女装束をまとっていたセリシアさん。
服は、上は白いはずなのに真っ赤だった。
魔力切れになると、ああいう感じになったはずだ・・・。
「・・・あの。」
「はい。お体は大丈夫ですか。」
「ええ、大丈夫です。・・・それより、今って私が倒れてからどのくらいたちましたか?」
セリシアさんの話では、2時間ほどだったはずだ。
「そうですね・・・。2時間くらいでしょうか・・・。」
2時間。
言われたとおりだ。
やっぱり、夢じゃないんだ・・・。
「セリシアさんに・・・何があったのでしょうか。というか、私が起きる前に、何があったんですか?」
「詳しいことは、私たちには何とも・・・。ただ、セリシアさまが服を変えて部屋に帰ってまして、そのあとジャーファル様から離れているように、と・・・。その後急に光りだしまして、光が収まったと思ったら、セリシアさまがお倒れになっていて、今の状況です。」