【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第24章 リ・ボーン・ゲート
セリシアside
「さ、もういいですよね?何かあれば、デアルかシロナにあっちで聞いてください。」
私はもう答えることはできないから。
彼らなら、きっと答えてくれるだろう。
少なくとも、シロナとは約束しておいた。
「じゃあ、時間がないから・・・。行きましょうか。」
これで、お別れだ。
お別れにする気はなかったけど、こっちにきてすぐに気づいたんだ。
もう、二度と私は帰れないって。
どんなに魔力があろうと、魂は帰る道がない。
どっちにしても、多分私の体には魔力は少ないだろう。
今までの巫女よりたくさんの魔力だとは思うけど、こうやってジャーファルさんと話せるだけの時間があてられている。
話しなんて全くできないって聞いたことがあったから。
「セリシアさんも・・・一緒ですよね・・・?」
何か、不自然な動作でもしたかな?
一緒じゃないって知ったら、多分彼は帰ろうとしないだろう。
だから、気取られないようにしてたんだけどな・・・。
「・・・セリシアさん?」
ああ、痛い質問だな。
でも、ごめんね。
最初で最後の、嘘をつかせてね。
「うん。一緒だよ。」
ごめんね。