【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第24章 リ・ボーン・ゲート
セリシアside
リ・ボーン・ゲートの前に進む。
さあ、これでお別れ。
もう、二度と会うことはないだろう。
ああ、だけど一つだけ・・・。
「ねえ、ジャーファルさん。一つだけ、帰る前に聞いてほしいことがあるんだけど・・・いいかな。」
ホントはいけないことだってわかってるんだけど。
「いいですよ?」
これを言ってしまえば、きっとジャーファルさんを困らせてしまうことになるだろうけど。
それでも、やっぱり最後だからか、気持ちはあふれてきちゃうわけで。
「・・・あのね、言おうか迷ってたことなんだけど。」
最後だから、やっぱり伝えさせてもらおう。
相手が困ることを知ってて伝える私はひどいやつなんだけど…。
それでも、今つたえないと、私はきっと後悔するから。
「後悔しないように、伝えさせてね。」
ジャーファルさんは黙って私の方を見る。
あと一歩でリ・ボーン・ゲートの中に入る。
そんな位置で、最後の言葉を伝えた。