【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第24章 リ・ボーン・ゲート
セリシアside
「よかったー。まだここにいた。」
ジャーファルさんの姿を見つけれて、安心する。
ジャーファルさんはまぶしそうにしていたけれど、ルフの光が収まった今、もうまぶしくはない。
「セリシアさん。ここがどこか・・・知ってますか?」
「んーっと・・・知識では、一応知ってる・・・かな。」
知識でしかない。
来たくもないけど。
「ここはね…異次空間。そう私らは呼んでる。呪術にかかった人が来る空間。魂が連れてこられる場所。」
「呪術ってことは・・・私は呪術にかかったのですか?」
「おそらくね。死んだ人がここに来るかはよく知らないのだけれど。」
普通に死んだ人がどうかなんてわかんないしね。
逆に知ってる人なんているのかな?
「セリシアさん・・・も?」
「あ、私はちょっと違う。まあ近いものではあるかもだけど。」
「そうなんですか・・??ところで、ここにいて・・って?」
「うん・・・。この異次空間にいなかったら、もう黄泉の扉っていうあの世行きの扉で死んでしまったことになるから。」
だから、ここにいるってことはまだ救う余地があるっていうこと。
巫女の力では、黄泉の国へ行けば救えないから。