【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第24章 リ・ボーン・ゲート
デアルside
「・・・シロナ?」
ついさっき、セリシアがシロナを通して話をしてきた。
それが可能だということは別に知ってた。
それをセリシアが知ってることは知らなかったけど。
「シロナ、おい?」
セリシアが一方的に会話を断ち切ると、巫女の力なのか、シロナでも接続が無理になった。
そのあとずっと通じる道を探っていたのだが・・・。
「・・・消えた・・・?」
シロナがいなくなった。
憑りつかせてる身だから、そういうのはわかるんだ。
急に、ふっと存在がそばからなくなった。
シロナが俺から解放されたことはないはずだけど・・・。
嫌な予感がした。
セリシアが急に話をしたこと。
一方的に接続を切られたこと。
突然シロナがいなくなったこと・・・。
すべてがおかしい。
シロナいわく、巫女が呼べばどんな距離でも、どんな身でも飛んで行けるらしい。
これがそうなのかな・・・。
「・・・戻るか・・・。」
嫌な予感がする。
セリシアの元に戻るべきだろう。