【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第24章 リ・ボーン・ゲート
セリシアside
信じられなかった。
「嘘・・・。」
「嘘じゃない。キユノの秘蔵図書室にそう言った書物があった。そんなかに書かれてたんだ。」
デアルが言ったのは衝撃的な話だった。
『堕天しかけた者の死に血は、呪術と同じ効果を持つ…ね…。まあウィリランデの王様は呪術師じゃないけど、けっこうな返り血を浴びてたしね・・・。』
返り血で呪われるなんて。
「堕天したあとだったらそんなことはないんだけど。なぜかそういうやつは術の効果をもたらすことがあるらしい。」
そんなの・・・ふざけてる・・・。
「助ける・・・方法は。」
「・・・ごめん。」
「・・・ないの・・・?」
絶望的じゃない。
やっぱり、あの方法しかないんだね・・・。
「わからないんだ。下手に解こうとすれば、より悪くするかもしれないし・・・。」
「そっか・・・。ありがと、デアル、シロナ。もう話は終わろう。」
勝手に拒否して、会話を終わらせた。
そして、覚悟を決めた。
ジャーファルさんを救う決意を。
死ぬ、覚悟を。