【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第22章 勝利
セリシアside
「ところで・・・。朝ご飯は食べてないですよね?」
「ええ・・・。飛んできましたから、ここまで。」
実際は飛ぶように走るって意味だけど。
ご飯は抜きだ。
しょうがないだろう。
「じゃあ・・・。お昼ごはん食べに行きましょうか。」
「え?あ、そうか・・・。」
そうだ、今は12時だった。
お昼じゃん。
「さあ、行きましょう。そのあとで政務をやれば十分ですよ。」
今日は剣技、魔法と、ともに休みにしてある。
昨日まではそれどころじゃなかったし、休みがあってもいいだろう、と。
いうなれば、政務の仕事も今日は手助け、なのだ。
副政務官なのにそんなんでいいのかと不思議に思うんだけどね。
それを前に聞いたら、ジャーファルさんいわく「でもセリシアさんはまだ16歳でしょう?仕事する歳ではないとおもいますよ。」だ。
「別に遅刻でもなかったんですよ?急がずに寝てても良かったぐらいで。」
「そんなわけにはいかないでしょ・・・。手伝うって言ってたのに。」
「そうですか?私としては嬉しいですけどね。」
その言葉にキュンっとする私はどこかおかしいのだろうか?
べつにそうでもないよね?
好きな人が柔らかい笑顔浮かべてるだけだ、うん!