【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第21章 戦争終了まで
セリシアside
「・・・それだけ?」
デアルの質問に答えたアンサー。
それのちっぽけな理由に言葉をなくす。
デアルの質問。
それは、なぜキユノ王国を襲ったのか、と言うこと。
その答え、と言うのは・・・。
「ほんとに、なんとなく、なの・・・?」
信じられない。
そんな雑な理由で国を征服したわけ?
「はっ。キユノ国に何の価値がある。大した食物はないし、戦力が高いわけでもない。こんな征服しやすい国。して当然だろう。」
何だこいつ・・・。
そんな、征服しやすそうだったからって。
「もういいだろう!さっさと消えろ!」
イライラが収まるわけがない。
ある程度の理由があったのであれば、まだひくきになれただろうけど。
「デアル・・・。」
目を見る。
言わなくても伝わる、ようだね。
「ああ。俺たちは、この船を出るよ。」
明らかに安心する王。
そんな簡単に行くわけないのに。
馬鹿が。
「でも、王を処刑してからだ。」