【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第21章 戦争終了まで
セリシアside
「デアル。」
「おう。わかってる。だから狙ってはいない。」
「だよね。」
氷の刃は解けることなく壁に突き刺さっている。
青ざめた顔の国王は、一歩も動くごとができずにいた。
「なぜ・・・ただの庶民が僕を狙う・・・。」
ホントに理解できてないのか?
あきれる・・・。
「私たちのこと、ほんとに何も知らないの?」
「あたりまえだろう!誰が好んでゴミの顔を覚えるか!」
うわ、まじでイライラさせる。
顔もあんまよくないし、平凡な顔だし。
こんなのが王って・・・。
「・・・だが、あんた・・・。ガキの方の顔は、知ってる気がする。」
私を、しっている?
でもそれよりも、ガキと言われたことにむしゃくしゃする。
ガキって・・・。
久しぶりに言われたんですけど。
確かに小っちゃいけどさぁ!
「・・・こいつのこと、知ってんだ?」
「ああ・・・おあいにく、そっちの男の方は知らんがな。」
デアルを知らないってことは…。
「ふん、どっちにしてもゴミだ。」
うわ、まじでむかつく!