【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第21章 戦争終了まで
セリシアside
「ねえ、デアル・・・。こんな好機がくるなんて、思ってなかったよ。」
「ああ、俺もだ。復讐を…させてもらう。」
アイツさえいなくなれば。
あのくそみたいな国王さえいなくなれば。
ウィリランデの国民だって、私たちだって、いくらか報われる。
「だけど、デアル。すぐには殺すなよ。聞きたいことがあるんだ。」
聞きたいこと?
気になったけど、まあいいかと思い直す。
敵は目の前だ。
どうせすぐに殺させてくれはしないだろう。
「わかった。」
『なんでもいいけど、二人とも。我も力を貸すからね。魔力とかアップするだろうし、いつもよりすごい力になると思う。』
「サンキュ、シロナ。」
シロナも、同じ気持ちになってくれてるのだろうか?
だったら・・・。
嬉しいかもな。
「3人で、戦争に勝つぞ。」
『ウィリランデとシンドリアの戦争じゃなくて・・・』
「私たちの、キユノとウィリランデの戦争、だね。」