【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第5章 「ボクの頼み」
セリシアside
はあっはあぁっ・・・。
「やめ!!!!」
ようやく終わる。
つ、疲れる・・・。
でも、楽しい~~~~~!!!!!!!!
「はー、はー・・・。」
やば、こんなに戦ったの久しぶり・・・。
体がへたっと地面に着く。
「大丈夫ですか!?」
ジャーファルさんが飛んできてくれる。
「す、すいませっ・・・」
声も、息絶え絶え。
いったん、息を整えないと・・・。
「ケガは、ありませんか??」
ああ、ジャーファルさん。
そんな心配した顔で見なくても大丈夫だよ。
「大、丈、ブ!!」
何とか笑って見せる。
楽しかった。
「おい、だいじょうぶか??」
シャルルカンさんも来てくれる。
「はい。とっても、楽しかった、です。ありがとう、ございました!」
すごいな、シャルルカンさん。
全然息が乱れてない。
「お疲れさま、セリシア。すごい試合だったね。」
「あ、シンドバットさん・・・。」
息も落ち着いてきた。
そろそろ、立てるかな…。
そう思って立ち上がろうとする。
すると、ジャーファルさんが手を貸してくれた。
あ、やばい。
ぐらぐらする。
「本当に大丈夫なんですか??」
「あ、多分・・・。へへ。」
すると、無言でジャーファルさんは私の体を支えてくれる。
ありがとう、だな。
「どうでしたか??」
「すごすぎて何とも言えないかな。どうやら、シャルルカンも君を気に入ったみたいだし。食客としていることを、認めてあげようじゃないか。」
やった・・・。
「やった!!良かった!!」
「おめでとうございます、セリシアさん。」
ジャーファルさんも喜んでくれてるみたい。
あ、この人の笑顔、いいな。
作り笑いじゃない。
なんか、嬉しいな…。