【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第21章 戦争終了まで
セリシアside
・・・そうだった。
少し、忘れていた。
あの国は、私たちの国をつぶしたんだ。
「・・・そうだよ、私たちを・・・帰る場所を・・・。」
つぶした。
怒りに、燃えた。
アイツらさえいなければ、私たちは平和だったのに・・・。
「「許さねえ・・・。」」
兄弟二人で、はもる。
二人で、顔を見合わせた。
考えてること。
それは、きっと同じだろう・・・。
「セリシアさん、デアルさん!?何する気ですか!?」
ジャーファルさん・・・。
「ちょっと、行ってきます。」
作り笑いすらできずに言う。
シンドリアの七海連合に違反してしまうか?
だけど・・・。
ごめんね、そんなのどうでもいい。
船が離れていく。
一気に決着の見え始めた戦争におそれでもしたのか。
逃すものか・・・。