【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第20章 戦争開始
セリシアside
「う~ん・・・。」
国民の避難はだいぶ進み、私たち女子の任務は半分終わる。
あと少し。
もう少しで、避難は終わるだろう・・・。
前線はどうなっているのだろう?
花火が上がってから時間はいくらか経ったはず。
なのにいままで一度も敵と交戦していない。
それは私が自分で思うより内側にいるからなのか、前線の彼らが頑張ってるのか、わからない。
けれど・・・。
「セリシア!!」
上からの声に、上を見上げる。
声の主はヤム姉だった。
「避難はもうじき終わるわ。敵の様子は・・・って、誰もきてないみたいね。」
「うん。全く何もない。」
ヤム姉も少し驚くようだった。
そして、またもや上から声が下りてくる。
「セリシア、ヤム!」
ピス姉だ。
避難の様子を聞きに行く、と王宮内に(鳥さんを使って)向かったのだ。
「混乱も何もないみたいだよ!もう大丈夫だと思う。」
「そっか・・・。よかった。これで私たちの第一任務は終了、かな?」
「そうね・・・。完全に避難できるまで、油断はダメだけど。さあ、完全に避難できたら、第二任務へ行きましょう。」
「うん。戦場に、だね。」
避難が終われば、私たちは戦場に行くことになっている。
そこで助太刀に参るのだ。