【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第20章 戦争開始
セリシアside
国民の避難は、なかなかスムーズに行ってるようだ。
一気に避難できるとは思ってはいないけれど、なかなか多い人数をこうもいい感じにできると、そんな気がしてくる。
避難地近くの誘導とかは、王宮内の女中の半数の人が行ってくれてる。
もちろん、文官だっている。
それより、戦争が始まってどのくらいたったのだろう?
戦争の相手は、どこまで来ているのだろう。
ジャーファルさんは、無事かな・・・。
どこの方角が避難が遅れてるのか、どこから攻められてるのか、知らないこと、分からないことが多すぎる。
やっぱり、重力魔法を使うか・・・。
国民から少しだけ離れる。
「重力魔法、できるけどうまくないんだよね・・・!」
一応できる。
けど、コントロールがうまくできなくって。
まあ、上に飛ぶくらいなら、どうってことないけど。
もしものことを考えて・・・ね。
まあ実際ちゃんと上に飛べた。
ふわーっとしたこの感覚、好きなんだよね。
でも、今はそうじゃなくて。
えーと、敵船は・・・。
「みっけ!」
やっぱり、予想した方角だった。
海賊が来た方向は・・・。
すでに方がついたみたい。
船も少ないし、いいかんじだね。
避難も全方向なかなかうまくいってるみたい。
「セリシア~~!!」