【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第19章 戦争・・・?
セリシアside
「うん、ばれなかったわね・・・。」
水魔法を解くヤム姉。
それにつられて私も魔法を解く。
「セリシア?」
一番にピス姉が呼ぶ。
「え、何?」
「なんか、大丈夫?ぼうっとしてるようだったけど・・・。」
「そう?そんなことはないと思ったけど。」
それは嘘だ。
確かにぼーっとした。
というか、出会ったことがある、と言うことに気を取られていた。
「・・・なあ、俺は貿易とかには詳しくねえんだけどよ。アルマニアの国王とは別に、いつも来るのとは違うやつがいなかったか?」
「ええ。それに、国王がやつれて見えた。ジャーファルさんも何か険しい顔だったし・・・。」
「ジャーファルさん、何か考えてたね。それにセリシアもぼうっとしてるように見えたけど・・・。それとも、あの中に知ってる人でもいたの?」
ピス姉に聞かれる。
「いや・・・。知ってる人っていうか、どこかで会ったことがあるような気がする人がいた気がするんだ。」
確信のなさに、自分でも呆れる。
それに、その人の服についている印。
そういう服ならいいのだけれど、その印に見覚えがある。
どこだっけ・・・。
どこでみたんだっけ・・・。