【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第18章 妖精とか巫女とか。
セリシアside
『その力は、悪い力ではないよ。ただ、ちょっと邪魔になるときがある感じで。』
「だから、どういう力なの?」
『守る力だよ。君のことを守ってるんだよ。ただ、ひたすら守るという命を受けてる思念体だから・・・。味方も敵とみなすような感じになりがちなんだ。』
つまり、一方的な命令がずっと続いてるってこと?
取り消されず、ずっと・・・。
『だから巫女姫を悪いものとみなしている。君に真実を知らせないようにしている。巫女の力を・・・知らずに生かせようとしている。』
「え・・?」
なんで、真実を教えようとしないの?
それはひどくないか?
『この力のもとの存在は、まだ君は知らない方がいいと思う。だけど、君を幸せにするためにこの力の持ち主はこれをかけたんだよ。間違ないでね。』
なんだそりゃ。
『我が力を貸したから、巫女姫は夢に出れたっていうのもあるけどね。・・・まあつまり。真実を君が知るのは、我もそれなりに頑張らなきゃいけないんだよ。君は、その責任がある。』
そんな身勝手に責任とか押し付けられても困るし…。
『封印については教えてあげるよ。第一、君が封印を解ききってくれないと、我も疲れるし。』
ああ、そうか。
だからあんなにシロナが疲れてたんだ。