【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第18章 妖精とか巫女とか。
セリシアside
『巫女姫…。ああ、その夢に出てきた人のことだけど。本当の名前なんてもう憶えてないんだけど、我ら妖精は巫女姫って呼んでる。巫女姫は、はるか昔に存在した人なんだ。』
「人だったんだね、やっぱ。」
そんな気は、少しだけしてた。
『まあ、いつかわかることだから詳しくは言わないけど、彼女はこの世界には一度しか存在してないから。その時に、呪術をこの世に生み出した。その死後、どういうわけが自我を持った思念体として、巫女の命に流れる血に住み着いてる』
血に・・・。
『巫女姫は、この世の運命を知っていたんだ。だけどどうやら、その運命が覆されてるようだね…。ああ、妖精は巫女姫に作られたんだよ、元は。はるか昔とは違って、今は純粋に慕ってるよ。』
慕う、か。
夢で言ってたとうりみたい。
『巫女姫は、ヘルンスの巫女だったんだよ、最大の巫女。そして、命の巫女のこともなぜかすべてを知ってる。その辺は我も良くわかってないんだけど。』
やっぱ、シロナにもわかってないことはあるんだ・・・。
『まあつまり、君が巫女の力を使ったからってのが一番の要因かな。次は?』
「じゃあ・・・。」
ちょっと思案する。
聞きたいことは多すぎる。
だけど、やっぱり知りたいこと。
それは・・・。
「封印って、何?」