【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第18章 妖精とか巫女とか。
セリシアside
『ああ、その現象のこと?』
やっぱり、一番聞きたいのはこの現象のことだ。
どうして急にこんなことが起こったのか。
なにか、理由があるはずなんだ。
『なんて呼ぶかは自由だけど…。まあ、夢、にしておこうか。多分、シロナがその夢を見たきっかけ…。それは、巫女の力を使ったからだよ。』
・・・巫女の力?
そんなの使ってな・・・。
待った、心当たりがある。
「それって、どういうやつ?」
『んー。ヘルンスの民の方なら・・・。呪術の力の増量、周りから魔力を分けてもらう、妖精の力を操る…かな。けど、これは可能性が低いね。呪術は使った?』
「つかってない。」
『じゃあ、無理だね。周りから魔力を分けてもらえば、ルフがざわめくし、我は使われてないはずだし。多分…。命の巫女の力だね。ええと…。リ・ボーン・ゲート…はありえなくて…。記憶の共有、かな。』
「記憶の共有?」
それな気がする。
『ええと…。確か、心の底から、自然にその人のことを知りたいと強く思うと、その人の過去を見せてくれる・・・だったかな。…どうやらそれを使ったんだね。』
そうだ。
絶対そう。
いいきれるよ。