【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第5章 「ボクの頼み」
セリシアside
うーんと、なんていえばいい??
試合は終わらせた。
そしたら、誰も何も言ってこない。
相手の兵士かな?
この人も何も言わない。
暴れもしない。
ようやく終わったと思ったら、誰もうごかない。
「・・・あの、シンドバットさん。どうですか??」
とりあえず、勝った。
「・・・えーと??」
ようやく我に返るシンドバット王。
周りもようやく気づいた。
「な、今のは・・・??」
「見えたか??」
「い、一応。」
様々な声がかかる。
別に、ちょっと急いだ程度・・・。
相手が油断してたしね。
「あ、ああ・・・。見事だったよ。」
「じゃあ、食客にしていただけません??納得できてない顔ですけどね。」
うーん。
かったけど、こっちも手ごたえないしなあ…。
「・・・王よ。」
えーと、シャルルカン、さん??
が、シンドバット王の前に行く。
「この者、案外腕があるかもしれません…。」
案外ってなんだ、案外って。
「んっと、シャルルカンさん??」
「ん??」
「あの、あなたと対戦させていただけませんか。」
この人なら楽しめる気がする。
直感的にそう思った。