【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第17章 決心
セリシアside
「すいません、わざわざ貴重な時間を頂いて。」
「いや、いいんだ。それで?突然どうした?」
今回のこれは、唐突だった。
今日の夜明けと言うかなり早い時間に考え付いたことだからだ。
「大した話ではないんですけど・・・。」
一度、深呼吸をする。
「・・・前に、シンドリアの政務官の服をもらった時に、ここに来ましたよね?」
「うん?そうだな。」
「その時のことで・・・。」
私が気付いてしまったこと。
シンドバッドさんの顔色が何も変わらないってことは、ジャーファルさんからは何も聞いてないのかな?
何か聞いてそうだと思ったけど・・・。
黙っててくれたの、かな??
「シンドバッドさんは・・・。何をたくらんでいるのか、私にはいまいちわかりません。」
何のために利用しようとしたのか。
わかるわけがない。
話してくれなきゃ、それはわからない。
だけど。
「・・・だけど、あなたが私を利用しようとしていることは知ってます。」
顔色一つ変えない。
だけど今。
目が変わった。
瞳孔っていうんだっけ。
それが、反応を見せた。