【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第17章 決心
セリシアside
「私は、シンドリアの食客です。ここに来たいといい、ここのためにいようとも思いました。ですが。」
乱暴な言葉遣いにならないように気をつけながら言う。
「私は利用されるためにここに来たのではありません!」
つい、勢いが増してしまう。
「あなたは、何に私を利用しようとしているのですか。」
答えはない。
「これは勘違いではない。わかっているから、そんなこと。何度だって、勘違いだと祈った。けど、信じられなくて!」
ああ、何やってんだろ。
何でかわかんないけど、泣きそう。
「私は・・・シンドリアに貢献する気でここにいます。だから。」
私は今、また一つ、お願いをするためにここにきているのだ。
「利用、なんて言葉でまとめようとしないで。意志を捻じ曲げるかもしれないような・・・。洗脳のような行為は絶対しないで・・・ください。」
だいぶ敬語を忘れてた。
「利用、ではなくて、こうして欲しい、と言う風に言ってください。」
自分の意志で、誰かに言われたからではなくて。
そうやっていたいと願うのだ。